美しい白い歯を手に入れるために医療ホワイトニングを検討している人も多いですが、
ホワイトニングって痛いの？
しみることがあるって聞いたけど、本当？
と不安に思う方もいるのではないでしょうか。
実際に、ホワイトニングの施術中や施術後に痛みやしみる感覚を訴える人は一定数います。 ※個人差あり。しかし、その原因やメカニズムを理解し、適切な対処をすれば、痛みを最小限に抑えて快適にホワイトニングを受けることができます。
今回は、医療ホワイトニングで痛みが生じる理由やそのメカニズム、さらに対策について歯科医師による専門的な視点を交えて解説します。
ホワイトニングで痛みを感じる原因とは？
医療ホワイトニングで痛みを感じる主な原因は、歯の神経への刺激 です。
薬剤による象牙質への影響
医療ホワイトニング薬剤の主成分である「過酸化水素」や「過酸化尿素」は、 エナメル質の内部に浸透し、色素を分解することで歯を白くします。 しかし、エナメル質の下にある「象牙質」は小さな管（象牙細管）でできており、 この管を通じて薬剤が神経に刺激を与えることで、痛みやしみる感覚が生じることがあります。
エナメル質の薄さ
個人差はありますが、もともとエナメル質が薄い人は、象牙質が外部の刺激を受けやすく、 ホワイトニング剤の影響を受けやすいため、痛みを感じやすくなります。
知覚過敏の影響
もともと知覚過敏がある人は、ホワイトニングによってさらに刺激を受け、 痛みを感じやすくなることがあります。
歯の微細な亀裂や摩耗
歯ぎしりや食いしばりによって歯の表面に微細な亀裂(ヒビ・クラック)がある場合、 ホワイトニング剤がその部分に浸透しやすくなり、神経を刺激することがあります。
ホワイトニングによる痛みのメカニズム
ホワイトニングによる痛みのメカニズムは、大きく分けて2つあります。
一時的な神経の過敏反応
ホワイトニング剤が象牙細管を通じて神経にわずかに影響を与えることで、 一時的に痛みを感じることがあります。 しかし、これは時間の経過とともに落ち着くことが多いです。
象牙細管の拡張
ホワイトニング剤によって歯の内部の水分バランスが変化し、 象牙細管が拡張することで神経が刺激され、痛みを感じることがあります。体の反応で水分は歯にまた戻ってくるため、痛くても2日以内に治ります。
痛みを軽減するための対策
ホワイトニングによる痛みは一時的なものが多いですが、 あらかじめ対策を講じることで、より快適に施術を受けることができます。
事前にフッ素や知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
ホワイトニング前の1〜2週間は、知覚過敏用の歯磨き粉（硝酸カリウムやフッ素配合） を使用することで、 歯の神経の過敏さを抑え、痛みを軽減できます。
ホワイトニング後のケアを徹底する
施術後は 冷たいものや熱いもの、酸性の強い食品（柑橘類、炭酸飲料など）を控える ことで、 刺激を最小限に抑えられます。
歯科医師に相談して濃度を調整する
ホワイトニング剤の濃度が高いほど効果は出やすいですが、 その分、刺激も強くなるため、痛みに弱い人は 濃度を下げる ことで負担を軽減できます。
ホワイトニングの間隔を調整する
連続してホワイトニングを受けると、歯への刺激が蓄積しやすくなります。 施術の間隔を 1〜2週間空ける ことで、歯の回復を促しながらホワイトニングを続けられます。
知覚過敏抑制剤を使用する
歯科医院では、ホワイトニング後に知覚過敏を抑えるためのコーティング剤（フッ素） を塗布することも可能です。
痛みが強い場合は一時的に痛み止めを服用
どうしても痛みが気になる場合は、市販の鎮痛剤（ロキソニンやアセトアミノフェン） を服用すると、一時的に痛みを緩和できます。
痛みが気になる人におすすめのホワイトニング方法
痛みに敏感な人でも、方法を工夫することで快適にホワイトニングを受けることができます。
低濃度のホームホワイトニングを選ぶ
オフィスホワイトニングは即効性がありますが、薬剤の濃度が高いため刺激を感じることがあります。 ホームホワイトニングなら低濃度の薬剤を使うため、ゆっくりと白くなり、痛みのリスクを抑えられます。
デュアルホワイトニングで負担を分散する
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせることで、 一度の施術で過度な刺激を与えるのを避けながら、効果的に白さを維持できます。
LEDライトを使用しないホワイトニングを選択
オフィスホワイトニングではLEDライトを照射することで薬剤の効果を高めますが、 これにより歯が脱水し、一時的に痛みが強くなることがあります。 痛みが気になる方は、ライトを使用しない施術を選ぶのも一つの方法です。
まとめ
ホワイトニングによる痛みの原因は、象牙質への影響や知覚過敏の影響によるものが大半です。 しかし、適切なケアを行うことで痛みを最小限に抑えることができます。
-
事前に知覚過敏ケアを行う
-
施術後のケアを徹底する
-
ホワイトニング剤の濃度や施術間隔を調整する
これらの対策をしっかりと行えば、快適にホワイトニングを受けることができます。 痛みに不安がある場合は、事前に歯科医師に相談し、自分に合った方法を選ぶことが大切です！
